金融危機 ( きんゆうきき )とは?

金融危機とは、金融不安が起こり、拡大して、金融機関の経営悪化や倒産が相次ぎ、信用収縮が起きること。金融機関が破綻するなどの金融システムの全体的な機能不全が起こると、取り付け騒ぎや企業の連鎖倒産が起こり、失業率も増加する。また、商品の生産や消費などのマクロ経済のバランスがとれなくなる。

マクロ経済のアンバランスさと金融システムの機能不全が相乗的に作用して、信用不安や資産価値の下落、資本流出が発生し、金融機関や預金者による「モラルハザード」を引き起こすなどの、景気後退が止まらなくなる。このような金融の急激な信用収縮が実体経済を破壊すると、やがて金融恐慌となる。

近年では短期運用を軸とした、資本の急激な移動や市場の機能停止などによって、適正な価格を見つける「価格発見機能」の喪失が起き、金融危機の拡大を促しているとされる。2011年には、欧州債務危機に端を発するユーロ急落で、世界的に金融不安が起こり、金融危機に発展した。

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