政府短期証券 ( せいふたんきしょうけん )とは?
政府短期証券とは、日本政府が一時的な資金不足を補うために発行する国債の一種で、期間60日程度の割引債券のこと。償還までの期間が短く、安全性の高い投資対象といえる。FB(Financing Bills)ともいわれる。1999年に、一般会計が発行する大蔵省証券、食糧管理特別会計が発行する食糧証券、外国為替資金特別会計が発行する外国為替資金証券の3種類が統合されて政府短期証券となった。割引債とは、債券の中で、額面から利子相当分を割引いた価格で発行され、期限に額面で償還される債券のこと。償還日までは利払いなどはなく、額面金額と発行価額の差で、実質的に利息がつくようになる。例えば、額面金額1000万円の割引債を、発行価額970万円で購入した場合、差額の30万円が利子に相当するもので、償還日に1000万円が支払われる。割引債は、政府短期証券のほかにも割引国債や割引金融債などで発行され、商品名としてはワリトー(2002年から発売中止)、ワリショーなどで知られている。利回りは大口定期(1年)の利率を勘案して決定されることが多く、18%の源泉分離課税がなされる。ただし、政府短期証券は、入札参加資格を持つ金融機関や日本銀行など限られた機関投資家だけが購入でき、個人投資家は直接購入することができない。また、目論見書の投資対象の欄には、政府短期証券ではなく国債と明記される。ファンドが政府短期証券を組み入れている場合には、目論見書の中の財務諸表の中の組入資産明細表のセクションに記載されている。政府短期証券によって調達された資金は、為替介入などで使われる。
関連用語
- 債券
- 割引短期国債 【TB】
- 外貨準備高 【外貨準備金】
- 為替介入
- 為券 【外国為替資金証券】
- 外為特会 【外国為替資金特別会計】
- マネタリーベース 【monetary base】
- 日本銀行 【BOJ】
- 引受
- 米国債 【米国財務省証券】