割引短期国債 ( わりびきたんきこくさい )とは?
割引短期国債とは、国債整理基金特別会計法に基づき、国債の大量償還、借換の円滑化を図るために発行された、期間6か月または1年の割引短期国債のこと。1970年代後半から大量発行された国債の償還に対応するために発行されたといわれている。
米国の期間1年以内の割引財務省証券(Treasury Bills)と似た性質をもっており、「TB」とも呼ばれていた。販売対象先は上場会社またはこれに準ずる会社で、金融、資本市場に精通している法人に限定され、個人及び個人類似法人への譲渡は禁止されていた。公募入札方式で発行され、取引単位は1,000万円の整数倍。発行日は6ヶ月物が毎月10日、6年物が毎月20日であった。
割引短期国債は、2009年1月に発行が終了し、同年2月から、期間1年以内のTBとFB(政府短期証券)を「国庫短期証券」として統合発行することになった。期間は、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年。なお、国庫短期証券は、法人のみに保有が限定され、発行時には法人税と地方税が課されるだけで、償還差益の源泉徴収は行われない。