要素所得 ( ようそしょとく )とは?

要素所得とは、企業が、財やサービスを生産するのに必要な資源である生産要素の提供者(資本家、地主、労働者など)が、報酬として受け取る賃金、地代、利潤などの所得のこと。生産要素とは、資本土地、労働などを指す。

例えば、海外からの純要素所得受取とは、海外からの要素所得受取(海外在住の日本居住者が生み出した付加価値)から、海外への要素所得支払(日本在住の海外居住者が生み出した付加価値)を差し引いたものをいう。純要素所得は、GNP(国民総生産)の計算式に使用される。これは、日本国籍を持つ人が海外で財・サービスを発生させた場合も集計される必要があるためであり、また、GDP(国内総生産)には、日本国内であれば、日本国籍を持たない労働者が生み出した、財・サービスも集計されているためである。

GNP(国民総生産)=GDP(国内総生産)+純要素所得ただし、2000年から日本の国民経済計算が93SNAに移行したため、現在では政府の統計から経済指標としてGNPは発表されておらず、替わる概念として国民総所得 (GNI) が統計に掲載されている。

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