管理通貨制度 ( かんりつうかせいど )とは?
管理通貨制度とは、各国の中央銀行が、自国の経済規模に見合った分だけ通貨を発行する制度のこと。管理通貨制度に対して、発行する通貨の価値を金が保証する制度を金本位制という。しかし各国で経済が発展すると、貨幣の量が金の量を上回り、金本位制は維持できなくなる。日本では1931年まで、金本位制が採用されていたが、世界恐慌後戦時体制に移行する中で、金本位制度が廃止され、管理通貨制度に移行した。
1944年のブレトンウッズ体制以降、1971年のニクソンショックまでは、世界で金ドル本位制が採用されており、それぞれの国の貨幣価値を米ドルおよび金が保証するものとなっていたが、ニクソンショック以降、各国は管理通貨制度を導入し、各国の中央銀行による判断で貨幣を発行するようになった。
管理通貨制度では各国の貨幣価値は金やドルではなく、その国の信用が保証することになるため、国の政治や経済が混乱すれば、貨幣価値も国際的に下がることになる。中央銀行により、景気対策、物価調整、為替対策のために通貨量を調整することもできるようになっている。
関連用語
- 金本位制度
- 硬貨 【コイン】
- 金属貨幣
- 通貨 【currency】
- 国際通貨 【international currency】
- 信用創造
- 仮想通貨
- 世界恐慌
- マクロ経済 【macro economy】
- 預金準備率 【支払準備率】