公務員共済 ( こうむいんきょうさい )とは?

公務員共済とは、国家公務員共済と地方公務員共済の総称。各共済の組合が支給する公的年金のことを共済年金という。これは公務員や教員等、特定の職域の被用者のための年金である。国家公務員共済組合は各省庁ごとに設けられている。国家公務員共済連合会が共済年金の決定、積立金の運用、給付などを行っている。

一方、地方公務員共済組合に関しては、都道府県の職員は都道府県職員、公立学校、警察等の職種によって、市町村の職員はその市町村の区分によって組織されている。地方公務員共済組合連合会が積立金の管理・運用や組合間の年金財政上の調整も行っている。1986年から各公的年金について現在の新制度が実施されたため、共済年金の加入者である組合員は同時に基礎年金に加入するので国民年金の第2号被保険者となる。共済年金についても厚生年金と同様に国民年金(基礎年金)の上乗せ部分として年金が給付される。国家公務員共済の場合、年金の保険料は組合員と使用者である国が折半し、地方公務員共済の場合は組合員と地方公共団体等の折半となる。

国民年金への拠出金は共済年金から支払われているため、別に国民年金の保険料を支払う必要はない。基本的な仕組みは厚生年金と変わりないが、共済年金独自の「職域加算」がプラスされるのが特徴である。これは民間企業の企業年金に相当するものと位置づけられている。

これらの共済組合等が実施する事業としては、長期給付事業(共済年金)とよばれる、退職金等の支給、民間企業の健康保険労災保険に当たる短期給付事業、保養所・病院などの運営や貸付を行う福祉事業の3つがある。

関連用語

索引