キャピタルフライト ( )とは?

キャピタルフライトとは、国内から海外へ資本が一斉に流出する資本逃避のこと。当現象は、少しでも有利な場所に資本は流れて人が集まり、益々資本が淘汰されていくという資本の性質に因る。このため、主にある通貨の信用度が下がったときや、大幅なインフレにより通貨価値が急落する場合に起こる。第一段階として、人件費の安さから生産拠点を海外へ移すことから始まり、続いて消費の可能性が高い他国での販売に力を入れるという流れが生まれる。特に諸外国と比べて日本は少子高齢化や人口の減少が急速に進んでおり、着実にキャピタルフライトの土壌が育っていると考えられている。この状態が続くと、国内の金融システムが混乱し、金融システムや実体経済が麻痺状態になってしまう。そして、トルコやアルゼンチンの通貨危機同様、外貨準備高の減少が対外債務支払いを困難にする可能性も高くなり、新しいタイプの通貨危機とも言える。

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