震災復興国債 ( )とは?
震災復興国債とは、震災の復興にあてる財源として発行される国債のこと。2011年3月に発生した東日本大震災の復興のための財源として、発行が検討されている。阪神淡路大震災の際の復興予算が3兆円超だったことを参考に、発行される国債の規模は10兆円超とも想定される。また、発行される国債については、日銀が全額引き受ける案が取りざたされている。
震災を受け、日本政府は復興のための平成23年度補正予算の編成を行う予定であり、本予算で計上した財源の一部を復興に充てる考えだが、それでは充分な財源を確保できない。そのため、国債の発行により、財源を生み出すことが検討されている。しかし、大量の国債を流通させるのは、国債の格付けを下げ、長期金利の上昇を招くリスクがある。そこで、日銀が国債を全額引き受ける案が浮上している。財政法では、日銀の国債引き受けを禁止しているが、「特別の事由がある場合はこの限りではない」とただし書きがあるため、震災国債の引き受けは可能と考えられている。
いっぽうで、日銀の国債引き受けについては、財政規律を乱し円の信用力を下げるうえに、債券市場が非常事態であるというネガティブなメッセージを発信する恐れがあるとして、反対する意見もある。