財政規律 ( ざいせいきりつ )とは?
財政規律とは、国や地方自治体の財政を秩序正しく運営するための規律のこと。明文化されたルールがあるわけではなく、概念としての規律となっている。歳出と歳入のバランスが保たれている状態を正しいとする規律であり、例えば、国債の満期償還に充てる財源を計画的に積み立てることなどが規律ある財政運営とされる。反対に、国債の満期償還の財源を用意できずに、償還のための国債を新たに発行することなどが規律のない放漫な財政運営となる。
財政規律が保たれない状態になることを「財政規律を損なう」、「財政規律を喪失する」などと表現する。また、財政規律が維持されたり、改善することを「財政規律を堅持する」、「財政規律を回復する」と表現する。財政規律を保つには、収支のバランスをとるために、国債発行額を抑制したり、増税により歳入を増やすことが必要となるが、同時に無駄な歳出を削減することも重要である。