貸借取引制度 ( たいしゃくとりひきせいど )とは?

貸借取引制度とは、信用取引では、証券会社が顧客に資金や株券を貸すことにより売買の決済を行うが、制度信用取引において、証券会社がそれらを自社において調達できない場合には、証券金融会社から融資や借株を受け、それにより決済を行うことになっている。このような制度信用取引を補完する証券会社と証券金融会社との間の取引を貸借取引といい、証券金融会社が定める貸借銘柄選定基準を満たした銘柄のことを貸借銘柄という。貸借銘柄の選定については、新規上場銘柄については上場の都度、既に上場している銘柄については決算期ごとに毎月、証券取引所が証券金融会社と協議の上行っている。証券金融会社は、申込みのあった株券または資金の貸し付けを行うが、貸し付けのできる株券の数には限度があり、また、特定の銘柄について過剰に増加した場合や、買い集めや公開買付けなどで特定の株券の調達が困難となるおそれがある場合など、円滑な運営が阻害されるおそれがある場合には、状況に応じて貸株利用等に関する注意喚起通知や貸借取引申込みの制限または停止を行うことができる。注意喚起通知とは、あらかじめ設定、公表されている一定基準(注意喚起通知基準)があり、これに該当した銘柄について、将来、貸借取引の申込制限措置等が実施される可能性がある銘柄として、証券会社および投資者に対し通知、公表し、貸株利用などに関して注意を促すことである。

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