牛肉セーフガード ( ぎゅうにくセーフガード )とは?

牛肉セーフガードとは、牛肉(生鮮・冷蔵・冷凍)の輸入急増による国内畜産農家の損害を軽減するため、関税の一時的な引き上げができる緊急関税措置制度のこと。

1994年に終結したウルグアイ・ラウンドで関税化受け入れの代償として認められた特別セーフガード(緊急輸入制限)の一つ。

生鮮・冷蔵、冷凍それぞれの四半期ごとの輸入量が、前年同期に比べて17%以上増えたという数値基準によって自動的に発動され、年度末まで関税が50%に引き上げられる。この発動によって他品目の関税を下げなければいけないなどの補償措置も必要ない。

1991年から関税化品目となった牛肉は、50%の関税を払えば自由に輸入できる商品だったが、最大の輸入国であるアメリカなどから関税削減の交渉が行われ、38.5%まで引き下げられてきた。そして、関税を引き下げる代わりに、防衛策として策定されたのが牛肉セーフガードである。

また、一般のセーフガードは、発動にあたり国内産業の被害の立証が必要で、補償措置も求められる。

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