売り上がり ( うりあがり )とは?
売り上がりとは、株式の売却方法の一つで、ある銘柄の株価が上昇傾向にあるときに、手持ちの株を一度に売るのではなく、徐々に株数を増やしながら売るという手法のこと。
株式市場では、天井といわれる株価の当面の最高値は、一般に予想できない。しかし、少数から売り始め、株価が上がっているのを確認しながら徐々に売ることで、平均の売値を上げてより大きな利益を得られる。また、適宜株を途中で買い足すことで、売りは天井を通り過ぎて株価が下落に転じるまで続けられる。
ただし、株価が暴落したときに手元に株が残っていると、大幅な損失を抱えることになるというリスクもある。なお、現物の株式取引だけでなく、信用取引、先物やオプション取引でも、相場の上昇にあわせて売り買いを繰り返すことで、売値を高くする手法が存在する。
また、信用取引において、一度売ってしまったが相場が値上がりし、含み損が発生したためにもう一度売り直し、売値の平均値を上げる投資手法も「売り上がり」の一種である。ただし、利益を得るためではなく損を平準化するための取引であるため、「ナンピン(難平)売り上がり」と呼んで区別することがある。ナンピン売り下がりは、相場の流れに逆らう投資手法となるため失敗した際のリスクが大きい。