公的資金投入 ( こうてきしきんとうにゅう )とは?
公的資金投入とは、民間金融機関への公的資金投入とは、政府が国債を発行することによって得た資金で金融機関の株式を購入することを指す。
不況の際には、金融機関の融資にたいする返済が滞ったり、また貸付先が倒産したりする事態が頻発する。このように貸し倒れが生じた際には金融機関は貸倒引当金を取り崩すことにより対処するのだが、貸し倒れが多数に及ぶと赤字決算をして積み立ててきた資本金に手をつけなければならなくなる。しかしながら、金融機関においては資産に対する資本の割合を一定以上に保たなければならないという規則がある。この規則を守っている状態を維持し、経営状態を安定化させるために、金融機関に新しい株式を発行させて国がその株式を買い取るのが金融機関への公的資金の投入である。
国内ではバブル崩壊後の不況の際に複数の金融機関に対して合計で40兆円以上の公的資金が投入された。しかし、景気の回復により金融機関の回収益が増加したため、2006年6月に三菱UFJフィナンシャル・グループが公的資金の残額を返済したのを皮切りに、メガバンクが相次いで公的資金の完済を達成している。
関連用語
- 金融機関 【banking facility】
- 公的資金
- 信用組合 【信組】
- 銀行 【bank】
- 企業
- 預金保険機構 【DICJ】
- 破産 【経営破綻】
- FSA 【金融庁】
- 預金者保護 【depositor protection】
- リーマンショック