交易損失 ( こうえきそんしつ )とは?

交易損失とは、一国の財貨と他国の財貨との数量的交換比率である交易条件が、変化することによって生じる貿易の損失(実質額)のこと。輸出入価格の変化によって生じる国内と海外における所得の流出入の損失を示す。

例えば、原油など資源価格高騰により輸入価格が上昇すると海外に所得が流出するため交易条件が悪化し、交易損失が発生する。国内居住者の実質購買力(実質所得)が海外へ流出するため、内需を抑制する要因となるといわれている。交易損失が拡大すると、日本の実質総所得が減少していくことになる。

他にも、為替レートの動きが交易損失に影響を及ぼすこともある。日本の交易損失は、2008年度4〜6月期で年率28兆円(実質GDP比5%)に膨らんでいる。

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