トービン税 ( トービンぜい )とは?
トービン税とは、為替投機の抑制の目的で、全ての外国為替取引に対して、定率の税を課そうという提案のこと。短期売買を行う場合、一定期間と考えると相対的に税負担はそれだけ重くなることから、短期の投機的取引のインセンティブが抑制されるといわれる。ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・トービンが主張したことからこう呼ばれている。グローバル化・金融自由化の潮流で、短期資本になる弊害を憂慮し、資本移動に際して国際的規制が必要であるとの考えが根底にある。1970年代後半に主張されてから長い間関心を集めることは無かったが、アジア通貨危機以降の金融不安などから、短期資本流入を抑止する方法として、再注目された。
税収は多額となるが、環境問題への対策費用、発展途上国への支援や国際金融の安定化、金融監視機関の運用資金など、世界規模で起こっている問題への資金として、用途は広く考えられる。なお、この方式の採用に関し、全ての国が導入しない限り、この税制が導入されていない国に移すことで租税が回避できてしまうなど、問題点も指摘されている。
関連用語
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