シーリング ( )とは?

シーリングとは、国家予算を作成する上で、財務省から各省庁に示される基本的な方針や上限のこと。シーリングともいう。

各省庁が8月末までに、財務省に次年度の予算の見積りに関する資料を提出する「概算要求」をする際の基準となる。国の一般会計歳出から、国債費と地方交付税交付金などを除く政策的に利用できる経費(一般歳出)について要求・要望が設定されている。

概算要求基準は、閣議で了解した後に各省庁へ提示されることになっている。概算要求基準が示された後の予算の流れとしては、各省庁からの概算要求を受けて、財務省主計局が編成し、財務省案(財務原案)を作成。閣議へ提出する。

各省庁が財務省案で減らされてしまった予算に対して復活を試みる「復活折衝」があり、修正された最終案を財務大臣が閣議に提出。政府案が閣議決定される。国会へ提出され、衆議院・参議院の順番で可決されると予算が成立する。

民主党に政権交代した2009年の鳩山内閣では、概算要求基準が廃止されたが、廃止した結果、国家予算が大幅に膨れ上がったために、2010年の菅内閣では復活して2011年度予算が形成された。

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