黄金株 ( おうごんかぶ )とは?

黄金株とは、会社の合併などの議案を否決できる特別な株券のこと。

普通株式を買い占められたときでも、黄金株を保有する株主によって重要事項の議決を拒否できる権限があるので拒否権つき株式ともいう。その株式会社に友好的な株主に黄金株を与え、特に敵対的買収による合併提案を否決してもらうのが主な狙いで、原則として1株だけ発行できる。ただし黄金株が不正に利用されれば、経営者の保身のために使われ、一般株主に不利益が生じる可能性がある。

黄金株は、株主平等の原則から、普通株と同様に自由に譲渡できなければならず、そのため買収者は黄金株を手に入れることによって敵対的であっても買収を成功させる可能性が高まるので、上場企業が導入するケースは少ないといわれていた。

2006年施行の会社法では黄金株に譲渡制限を付けることができるようになった。ただ、特定株主が強力な権限を持つ危険性も指摘されている。米国の主要な証券取引所は上場後の黄金株の発行を禁止、EUも各国市場に黄金株制度の廃止を求めている。

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