銀行等保有株制限法 ( ぎんこうとうほゆうかぶせいげんほう )とは?

銀行等保有株制限法とは、銀行が保有する総株式の上限額を、自己資本までとする法律。銀行には信託銀行農林中央金庫、信金中央金庫も含まれる。ただし子会社関連会社の株、未公開株、デッドエクイティスワップで取得した株は対象としない。

かつて銀行は大量の株を保有してきたが、1990年代に入ってから株価が急落したため、保有株の含み損が自己資本を下げ、経営の安定性を揺るがすことになった。それが金融システムの不安を招き、株式相場の下げを加速させていた。こうした悪循環を断ち切るために2001年11月に銀行等保有株制限法が制定された。施行されたのは2004年9月末から。

自己資本を大幅に上回る株式を保有する銀行は、政府の承認のもと施行後2年間の猶予が与えられる。この法律の施行後、銀行が保有株を売却することによって相場が下落することを事前に防ぐため、銀行業界では2002年に100億円の拠出金を出資して銀行保有株式取得機構を設立した。同機構は銀行保有株の受け皿として機能し、買い取った株を時間をかけて徐々に市場で売却する。

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