退職所得 ( たいしょくしょとく )とは?
退職所得とは、退職により受ける収入のこと。具体的には、退職手当や一時恩給、退職が理由となり社会保険制度から支給される一時金、適格退職年金契約にもとづき生命保険会社や信託会社から支払われる退職一時金を指す。
退職所得は、過去の勤務に対する賃金の後払いという性質を持っているため、所得税を計算する上で、税額が低くなるように優遇措置が設けられている。退職所得控除は勤続年数に応じて変化し、勤続年数が20年を超える場合は70万円、勤続年数が20年未満の場合は年40万円が控除される。また、退職所得の金額は(源泉徴収前の収入金額-退職所得控除額)÷2という計算方法で算出され、ほかの所得と分けて所得税が計算される。
退職所得は、給与支払時に源泉徴収を引かれてから支払われる。退職所得の受給に関する申告書を税務署に提出している場合は、確定申告の必要はない。ただし、申告書が提出されてないときは、退職金の収入金額から一律20%の所得税が源泉徴収され、多くの場合は源泉徴収されすぎている状態となっているので、確定申告での精算が必要となる。