米韓FTA ( べいかんヘフティーエー )とは?

米韓FTAとは、2006年6月に交渉が開始された米国と韓国間の自由貿易協定のこと。米韓FTA。2007年4月に締結され、米国では2011年10月に批准、韓国では同年11月に批准された。2012年1月1日に発効される。

著作権特許関税などに関する14項目があり、両国は原則として全分野の輸入品目について関税を撤廃し、そのうち牛肉、繊維などの輸入額基準で94%の品目については3年以内に関税が撤廃される。ただし、コメは対象外となる。また、韓国側は米国製乗用車への関税を現行8%から4%に引き下げ、米国側は現行2.5%の韓国産乗用車への関税を5年後に撤廃するが、自動車の販売高が下がった場合、米国のみ関税を再開できるなど、不公平な規定も組み込まれている。

韓国はすでEUやインド、東南アジアの10か国などとFTAを結んでいるが、他国とのFTAを結んだ場合、そのFTAの有利な条件を米国にも与えるという互恵待遇が盛り込まれているほか、韓国がサービス産業を自由化し、米国に知的財産権の管理を委託するなど、基本的に米国主導の内容となっている。

FTAによって韓国からの輸出が増える可能性や、投資条件が改善され、海外の投資家や企業にとって韓国が投資先として魅力的な国となるという見解もあるが、韓国国内では米国とのFTAで不利益を受ける農家と就職難や所得格差の拡大に不満を抱く若者を中心に、利益があるのは一部の大企業だけだとの批判が高まっており、デモなども多発している。

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