相対的貧困率 ( そうたいてきひんこんりつ )とは?

相対的貧困率とは、経済協力開発機構(OECD)が発表している格差拡大を示す指標。国民が得る年収の中央値の半分未満の金額である人口が全人口に占める比率となっている。

ここでいう年収とは等価可処分所得のことであり、可処分所得とは所得から税金社会保険料を差し引いた、いわゆる手取り金額のことで、等価とは世帯単位の可処分所得をもとに構成員の生活水準を表すように調整された金額のこと。

また定義にある「中央値」とは平均値とは異なり、全人口を等価可処分所得の順番で並べた時、ちょうど中央にいる人の等価可処分所得の値のことで、平均値よりも下回る傾向にある。

相対的貧困率は年齢別の所得格差に影響されていると考えられる。例えば等価可処分所得の中央値が300万円である国が2つあるとして、一方の国では若年層が100万円で中高年が700万円というように年代によって額にばらつきがあり、もう一方の国では年代に関係なく300万前後の額を得ていた場合、前者の国では中央値の半分である150万円以下の者がいるため相対的貧困率の数字が出るが、後者の国では150万円以下の者がいないため、相対的貧困率は実質ゼロになる。

厚生労働省の発表によれば、日本の相対的貧困率は2006年が15.7%でOECD加盟30カ国の中で4位となっている。

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