実質的支配者 ( じっしつてきしはいしゃ )とは?

実質的支配者とは、株主総会における議決権の過半数を有するなどして、法人の事業経営を実質的に支配できる人物のこと。おもに株式会社有限会社の支配的株主のことを指し、実質的経営者と呼ばれることもある。

一般社団法人や合同会社などでは、代表理事や代表社員が実質的支配者となり、代表者と実質的支配者が同一である。しかし、株式会社や有限会社では、代表者である代表取締役と実質的支配者が同一でない場合がある。非上場の株式会社または有限会社では、議決権が50%を超える株主が実質的支配者であり、該当する株主がいない場合、議決権が25%を超える株主すべてが実質的支配者となる。なお、議決権が25%を超える株主が1人もいない場合、または上場企業の場合は、実質的支配者がいないことになる。

2013年4月に改正された「犯罪による収益の移転防止に関する法律」では、反社会的勢力などのマネーロンダリングを防止する目的で、金融機関などが法人と取引する際は、法人の実質的支配者を確認することが義務づけられた。

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