勤務延長制度 ( きんむえんちょうせいど )とは?
勤務延長制度とは、定年退職制のある企業で、定年に達した人を、継続して雇用する制度のこと。継続雇用制度のうちのひとつ。継続雇用制度には勤務延長制度の他に、再雇用制度があり、退職せずにそのまま勤務延長をすれば勤務延長制度、一度退職してから再び雇用すれば再雇用制度が適用される。
勤務延長制度では、定年の時点で退職金を支払うか、勤務延長の終了後で支払うかは企業によって明確に定めておく必要がある。実質的に再雇用制度とあまり差はなく、勤務延長制度よりも再雇用制度の方が導入されることが多いとされている。
継続雇用制度は、2006年に高年齢者雇用安定法の改正により、高年齢者雇用確保措置が取られ、2006年4月1日以降、高齢者の雇用確保が義務付けられたことで、導入される制度のひとつ。高齢者雇用確保措置としては、定年の引上げ、継続雇用制度の実施、定年の廃止があり、いずれかを導入しなければならない。
勤務延長制度制度と関連して、定年後一定の収入を超えると、受け取る老齢年金が減額されるという在職老齢年金という制度がある。在職老齢年金では60歳代前半の場合、毎月の賃金と年金の合計が28万円を超えた場合に、超過分の半分を年金額から減額される。ここでいう賃金とは、定年後の月給に、過去1年間の賞与総額を12で除した金額を加えた額となる。