乗数効果 ( じょうすうこうか )とは?
乗数効果とは、マクロ経済学で用いられる経済効果で、政府や企業が投資することで得られる効果が、さらなる経済効果へと波及していき、初めの投資から何倍もの経済効果を得られること。ここでいう経済効果は、国民所得とも置き換えられる。
投資によって得られる国民所得から消費に向かい、国民所得が伸び、再び消費が伸びるという仕組みが循環していくことで乗数効果が生まれる。乗数効果の投資乗数は「1/(1-限界消費性向)」で、「投資乗数×投資の増加額=国民所得の増加額」という計算になる。「1-限界消費性向」は限界貯蓄性向を意味している。また、投資による乗数効果以外にも、減税による乗数効果もある。
乗数効果という理論をもとに、政府による公共投資がなされている。しかし1990年以降の日本では、公共投資による乗数効果が減ってきているといわれている。
関連用語
- 乗数
- 限界消費性向 【marginal propensity to consume】
- 国民所得 【national income】
- 貯蓄
- 投資乗数
- GDP 【国内総生産】
- 財政政策
- 公共投資
- 消費性向 【consumer propensity】
- 租税乗数