シャットネラ ( )とは?

シャットネラとは、海水中に生息し、赤潮の原因となる植物性プランクトンのこと。海産ミドリムシや、ホルネリアとも言われていた。光合成によって海の栄養素を吸収し、通常1日1回分裂して増殖している。

条件がそろって大量発生することで赤潮を引き起こし、高密度のシャットネラが鰓に影響を与えた結果、呼吸機能が低下して窒息死させる。ブリやシマアジ、ハマチなどの生息を脅かし、例年6月〜9月ごろに魚類養殖業に度々大きな被害を与えている。水温が20度以上になると活発に活動し、八代海や有明海、播磨灘などでシャットネラによる赤潮が発生。漁業被害は数十億円にのぼることもある。

現在の赤潮発生予測は、海水中のシャットネラの増減で判断し、一定水準を超えると警報を発令しているが、最近発見された、シャットネラが発芽する前段階である種細胞(シスト)の海底分布状況の監視を続ければ、赤潮が発生しそうな海域を特定できる可能性があると期待している。事前に養殖業者などに早期出荷を呼び掛ければ漁業被害を軽減できる可能性もある。

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