イスラム開発銀行 ( イスラムかいはつぎんこう )とは?

イスラム開発銀行とは、OIC(イスラム諸国機構)加盟国の金融・人材開発・経済協力の促進、イスラム金融の拡大を通じた社会経済開発への資金提供、石油価格高騰がもたらす国家間及び個人間の貧富格差の解消を主目的に、OIC付属の専門機関として発足した国際的金融機関。株主はOIC加盟国の56ヶ国。本部はサウジアラビアのジェッダ。資本金は4131百万ドル(2006年時点)。1974年、石油価格の高騰と汎イスラム主義の勃興を背景に、パキスタンのラホールで開かれたOIC首脳会議で創設が決定された。IDBは、無利子での運営、加盟国に対する融資サービスのコストの負担、金融利益配分による融資の実行など、シャーリアの原則に則ったイスラム金融であり、パキスタンに始まるその後のイスラム各国での金融のイスラム化の礎石である。イスラム開発銀行の業務を、民間部門の育成を通じて補完する機関として、ICD(イスラム民間開発公社)がある。また、イスラム銀行に関する出版業務も行っている。近年では、IDB発行のスクーク(イスラムボンド)の17%が欧州で販売されるなど、IDBの業務は非イスラム地域に内容的に拡大している。

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