イスラム金融 ( イスラムきんゆう )とは?

イスラム金融とは、イスラム教の教義、慣行に従って運営される金融のこと。コーランでは不労所得を禁じているため、利子の受け払いが認められておらず、基本的に無利子で運営される。貸付に関しても無利子である。また、アルコール飲料やカジノ関連の企業への融資なども教義上認められていない。利子や融資を認めないコーランの教えのもと、イスラム圏では金融業がなかなか進まなかったが、膨らむオイルマネーの受け皿となる場所がないために欧米の銀行へ流出する資金に歯止めをかけるためにイスラム銀行が設立された。担保をとった融資は認められていないが、共同出資は、資金提供者と事業者との共同作業として認められているため、預金者から集められた資金はイスラムのタブーに触れない不動産などに投資されることが多い。その利益の一部を配当金として受け取る「プロジェクトファイナンス」による資産運用が一般的である。近年の原油価格の高騰を背景に活発になり、日本の金融機関や保険会社も高い関心を示している。

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