金融検査 ( きんゆうけんさ )とは?

金融検査とは、金融庁の検査官が、銀行など民間の金融機関に立ち入り、銀行法などに基づいて経営内容や財務状況などを検査すること。

金融機関は原則として自らの経営判断で企業に融資するが、返済のあてがない融資(不良債権)をするなどして金融システム全体への信用を低下させないためにも、検査によって不良債権の実態を明らかにすることで金融機関の預金者を保護し、金融システムの安定化を図っている。

1999年4月に金融庁から公表された「金融検査マニュアル」によると、金融機関が資金を貸し出した企業について、正常、要注意、破綻懸念、破綻の4段階に分類され、正常以外の3つは、まとめて「不良債権」とされている。

銀行などが自己査定によって評価した債務者区分が適正かどうかも、この金融検査で判明する。検査で不良債権と認定されると、銀行は巨額の追加負担が必要となり、融資の打ち切りなどにも発展する大問題となる。

検査には3種類あり、2001年から開始された金融機関の経営全般を年1回定期的にチェックする「通常検査」、大手銀行の大口融資先の状況を集中的に調べる「特別検査」、さらに2004年から始まった大口融資先の融資状況を追跡調査する「大口与信管理態勢検査」がある。

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