費用便益比 ( ひようべんえきひ )とは?

費用便益比とは、道路事業をおこなうことによって得られる効果のうち、十分な精度で計測可能とされる走行時間短縮、走行経費減少、交通事故減少の3便益(B)を合計して数値化し、維持管理費や事業に要する工事費など全体事業費(C)で割った値のこと。

道路整備による事業の効果を金銭に置き換えて、その妥当性を評価するための指標となっており、通常「B/C(ビー・バイ・シー)」と略されている。費用便益比が1.0を下回ると費用対効果が低いと判断されるが、効果の全てをもれなく計算したものではない。

国土交通省は1998年度に計算式のマニュアルを策定、新規や継続事業の採否を判断する基準に取り入れた。一定の地域において、地域の課題に対して、一体として行われるべき事業に対して交付金を交付することにより、地方の創意・工夫を活かした個性的な地域づくりを推進することを目的として、1985年に創設された、地方道路交付金事業(地方道路整備臨時交付金制度)などでは、費用便益比の公表が義務付けられている。

また、ドイツやフランスなどは3便益のほかに、大気汚染減少や走行快適性などの数値も加えた事業評価手法を取り入れている。

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