販売基準 ( はんばいきじゅん )とは?
販売基準とは、企業会計における収益の計上基準のひとつ。販売基準では、顧客に商品を引き渡した、あるいはサービスを提供したときをもって収益を計上する。
販売基準は、実現主義にもとづく会計基準の代表例であるとされている。通常の財やサービスの販売においては、顧客に財やサービスを引き渡したときに収益が実現したと考えるのが最もふさわしいので、販売基準を適用することで実現主義に則ったと言える。
ただし、「顧客に商品を引き渡した」とはいっても各取引の実態によって引き渡すまでにさまざまな過程を経ることも多いので、販売基準はさらに細かく分かれている。具体的には、引渡基準、出荷基準、納品基準、検収基準、検針基準、取付完了基準、役務完了基準などが存在する。
細目のうち「引渡基準」は、販売基準と同じような定義であるため販売基準と全く同義であるとして解説されていることも多い。しかし、勘定科目の上では「販売基準」の下に引渡基準や出荷基準などが同列で並べられているため、販売基準と引渡基準では階層が異なっており厳密には異なる用語である。