総括原価方式 ( そうかつげんかほうしき )とは?
総括原価方式とは、公共料金が決められる際に用いられる考え方の一つ。料金を、商品やサービスを提供するのに必要な原価をちょうど賄うだけの収入を得る水準に設定すること。つまり、事業運用にかかる費用と適正な事業報酬の和を適正な原価とし、設定するものである。最近は規制改革の流れを受け、これの修正方式や別の方式の採用がなされている。
この方式を用いると、メリットとして、料金を決定する際の根拠が明確である、事業者・消費者双方が過大な損失・負担を強いられることが無い、長期的な設備投資へのインセンティブが図られるなどのことが期待できる。しかし、その料金の性質ゆえに、料金設定までに膨大な時間とコストがかかること、コストを削減する誘因が働かないことなどの問題点も考えられる。