米雇用統計 ( べいこようとうけい )とは?
米雇用統計とは、米労働省が毎月第一金曜日に発表する雇用に関する統計のこと。ニューヨーク時間で午前8時30分に発表され、日本時間では22時30分、米国がサマータイムを導入している期間は日本時間21時30分となる。
失業率、非農業就業者数を中心として、製造業就業者数、小売業就業者数、週労働時間、賃金インフレの状態を示す平均時給など10数項目が同時に発表される。非農業就業者数は、非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿を基に集計されているため、経営者や自営業者は除外されている。
就業者全体の数が増せば労働環境が良く、景気が堅調であることが判断できる。労働需要が強ければ、平均賃金が上昇し、インフレ懸念が高まる。すると米連邦公開市場委員会がインフレを懸念し利上げを行う可能性が高まる。利上げが行われるという思惑は、ドルが買われる要因となる。
なお、米国での失業率とは労働力人口のうち失業者の占める割合。米国の労働力人口とは16歳以上の働く意志を持つ人のことで、失業者とは調査期間中に働くことが可能にもかかわらず労働に従事しておらず、過去4週間以内に求職活動を行った人のこととなっている。