窓口指導 ( まどぐちしどう )とは?

窓口指導とは、日本銀行が取引先の民間金融機関による企業への貸し出し増加額を、適切と判断した範囲内に留めるように直接指導すること。強制力はないものの、日本銀行が各金融機関の貸し出し増加額を具体的に提示し、貸出額を規制して、通貨量の調整を行う。公定歩合操作・金利政策・準備率操作などの、金融市場と金融機関の資金量を調整して間接的に市中の通貨量を操作する金融政策を補完する役割を担っていた。

この制度が成功した背景には、高度経済成長期に恒常的に準備金が不足していた都銀が、日銀からの借り入れでそれを補うため、窓口指導に従うメリットを選んだことなどがあった。しかし、低成長経済となり企業の資金調達方法が変化したための銀行借入の相対的減少や、オーバーローンの解消などに伴いその効果は薄くなり、さらには金融機関の自由競争を妨げ、資金配分の効率性を下げるとして1991年1月から廃止された。

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