消費税還元セール ( しょうひぜいかんげんセール )とは?

消費税還元セールとは、小売業者が消費税の増税分を値引するセールを実施すること。1997年に消費税率が5%へ引き上げられた際には、大手小売業者などによって増税分を割引するセールが行われた。2014年4月には、消費税率が8%へ再び引き上げられる予定となっているが、政府は「消費税還元セール」と銘打った割引を禁止する方針であり、国会に特別措置法案を提出した。

消費税還元セールを禁止する目的は、税率の引き上げに応じて小売業者が円滑に価格転嫁できるように促すことであり、同時に商品の納入業者に増税分を負担させることを牽制する狙いがある。背景として、以前の税率引き上げの際に、納入業者に増税分を負担させる例があったとされる。

しかし、増税による消費者の購買意欲の冷え込みを不安視する大手小売業者などからは反対の声も上がっている。また、禁止される広告や宣伝の範囲があいまいな点が指摘され、結果的に「消費税との関連を明示しているもの」に規制が限定された。そのため、「春の応援セール」や「3%値下げ」などは消費税還元セールには該当しないと考えられているが、特別措置法の成立後には消費者庁によって指針が策定される予定となっている。

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