海上保険 ( かいじょうほけん )とは？

海上保険とは、航海上の事故によって発生する船舶や積み荷などの損害に対して保険金を支払う損害保険のこと。暴風雨、座礁、衝突、沈没のほか、火災や海賊などによる損害が対象になり、船舶保険と貨物海上保険を兼ねている。海上保険の保険期間は、火災保険や自動車保険などとは異なり、原則として「A地点からB地点まで」という航海建となっている。

船舶保険は、船舶を対象とする保険で、船舶自身の損傷だけでなく、事故に伴う食料や燃料などの損失や、衝突などによる賠償金などを保障する。貨物海上保険は、船舶で国際間を輸送する原油や鉄鉱石、食品などのさまざまな貨物を全て対象として、損失を保障する。

貨物海上保険では、FPAと呼ばれる「分損不担保」と、WAと呼ばれる「分損担保」、オールリスク条件の「全危険担保」がある。FPAは、船舶の全損に加えて、大火災や座礁、沈没した場合の単独損害のみが補われ、潮ぬれなどによる分損は補われない。WAは、部分的な損害であっても補われるもので、貨物の潮ぬれなどの損害が一定の割合以上の場合に保障の対象となる。全危険担保では、FPAで補う保険とWAで補う保険の両方がカバーされている。

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