国際収支発展段階説 ( こくさいしゅうしはってんだんかいせつ )とは?

国際収支発展段階説とは、国際収支が経済の発展に伴い、段階を負って変化していくとする考え方。国際収支発展段階説は、国際収支を短期的ではなく、長期的に見て判断するもので、クローサーやキンドルバーガーによって提唱された。

国際収支の発展段階は、(1)国内産業が未発達で資本収支の流入超で経済発展をまかなう「未成熟の債務国」の段階、(2)資本収支は引き続き流入超だが、輸出が発達することで貿易、サービス収支が黒字になった「成熟した債務国」の段階、(3)貿易、サービス収支が大幅な黒字になり、債務返済が進むため、資本収支は赤字になる「債務返済国」の段階、(4)対外純資産が増加し、所得収支が黒字になるため経常収支の黒字、資本収支も赤字の幅が大きくなる「未成熟の債権国」の段階、(5)対外競争力が低下して貿易、サービス収支が赤字になるが、所得収支の大幅な黒字に支えられ経常収支は黒字のままとなる「成熟した債権国」の段階、(6)貿易、サービス収支の赤字幅が大きくなり、経営収支が赤字になるため対外債権を取り崩すことになる「債権取崩し国」の段階、以上6段階を踏む。

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