円転の地合い ( えんてんのじあい )とは?

円転の地合いとは、外貨建て資産を、日本円資産に転換して運用する円転をして、裁定機会が捉えられる市況のこと。スワップ為替予約のついたインパクトローン(外貨貸付)が有利な市況であることを示している。市場間格差を利用して、リスクなく利益を得る取引である金利裁定取引で、直先スプレッドが金利差より拡大しているときには、円転して裁定機会を捉える事がある。

例えば、直先スプレッドが年率2.5%、金利差2%(米ドル金利5%、円金利3%)の場合、米ドルで外貨借入れをして、円に転換して運用しようとした場合、為替予約をつけると、円貨での資金コストは2.5%(米ドル金利5%-直先スプレッド2.5%=2.5%)となり、円での運用益が3%なので、0.5%の利益があがることとなる。

こうした裁定機会(円転の地合い)があると、円転用の為替スワップ(ドルの直売り/先買いのスワップ)への需要が増えることになる。逆に、スワップ為替予約のついた外貨預金が有利な市況であることを円投の地合いという。

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