会計発生高 ( かいけいはっせいだか )とは?
会計発生高とは、発生主義会計における現金収入の差のこと。英語ではaccrualといい、日本でもアクルーアルと呼ばれることがある。
会計発生高が生じる理由としては、例えば売掛債権が未回収だと会計上の利益にはなるが、現金は手に入れられていない。また、引当金を計上すると現金は減っていないが、会計上では費用として扱われる、という状況があるからである。しかし、普通は売掛債権も引当金も毎期の金額は大きく変動しないため、会計発生高は相殺されて少額に収まることが多い。
会計発生高は、一般に粉飾決算を見抜くため使われるが、最近は株主投資への応用が模索されている。キャッシュフローを伴う質の高い利益を上げられる企業ならば、株価にも好影響が及ぶ可能性があると考えられている。実際に会計発生高が少ないほど株価が高いとの分析もあり、会計発生高が多いと、黒字にもかかわらず資金繰りに詰まって倒産するということが起こる。
会計発生高は現在の会計原則である発生主義会計固有の指標であるため、会計発生高という価値のある情報を提供できることは、現在の会計原則の有用性を示している。