ロンドン銀行間取引金利不正操作 ( ロンドンぎんこうかんとりひきふせいそうさ )とは?

ロンドン銀行間取引金利不正操作とは、ロンドンにおける銀行間取引金利である「LIBOR」が不正に操作されたという問題のこと。LIBORは、国際的な金融取引の際に基準となる金利であり、各銀行が自己申告し、集計に用いられる金利は正しい数値であることが原則である。しかし、複数の銀行が実際とは異なる金利を申告し、LIBORの値を不正操作したという疑惑が持ち上がり、2012年6月頃に問題化した。

金融当局からLIBOR不正操作の指摘を受けた英国の大手銀行バークレイズが、2012年6月末に罰金にあたる課徴金の支払いに同意したことから、不正操作の疑惑が濃厚となり、世界中の銀行を巻き込んだ不祥事に発展した。LIBORは、各銀行から申告された金利の平均値を英国銀行協会(BBA)が計算したものだが、極端な数値の影響を受けないように、上下数行の金利を除いたものから平均値を算出する。そのため、LIBORを単独で不正操作するのは困難であり、複数の銀行の関与が疑われている。

具体的には、2008年のリーマンショックの際に、実際より低い金利を申告することでLIBORを低くし、自行の財務が健全であるように見せかけたほか、それ以前は高い金利を申告してLIBORを高く誘導し、市場取引で不正に利益を得たとされている。

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