バーゼルIII ( バーゼルスリー )とは?
バーゼルIIIとは、国際的な銀行の自己資本規制を促すBIS規制、新BIS規制(バーゼルII)をさらに規制強化した制度のこと。BIS規制は国際的に業務を展開している銀行が、自己資本比率を8%以上で維持しなければならないとする規定で、1988年に発表された後、さらに管理体制を強化したバーゼルIIが2006年より導入されている。バーゼルIIIは、2010年8月現在、細則が検討段階にある。
バーゼルIIIでは、自己資本の内容をさらに限定することで、厳格化することを狙っている。中核的自己資本に繰り延べ税資産や銀行が保有する一定割合を株式を含めるかなどが焦点になっている。銀行の自己資本比率については8%のままとするか、自己資本を厳格化に伴い下げる案も浮かんでおり、2010年9月に最終案がまとめられる。2012年末より、バーゼルIIIの導入が開始され、移行期間を経て2018年頃より完全実施される予定となっている。
2008年以降、世界的な金融危機を経験したことで、主要国の銀行監督当局で構成されるバーゼル銀行監督委員会がバーゼルIIIの導入がなされるようになった。ルールの策定にあたっては、米国のように厳しい世論がある国では厳格化が求められる一方、日本のように規制が強まれば経済成長に水をさすことになりかねない国もあった。
関連用語
- 銀行 【bank】
- BIS規制 【自己資本比率規制】
- バーゼル銀行監督委員会 【Basle Committee on Banking Supervision】
- 新BIS規制 【バーゼル2】
- 自己資本比率
- リスクアセット 【リスク資産】
- 金融機関 【banking facility】
- 資産 【アセット】
- 負債比率 【レバレッジ比率】
- 金融危機 【世界金融危機】