ドバイショック ( )とは?
ドバイショックとは、2009年11月にアラブ首長国連邦のドバイ首長国で、政府系企業の資金繰り問題が表面化したことを懸念して、ユーロや米ドルが売られ、円が買われることで急激に円高となった現象。
ドバイ政府は、政府系の投資持ち株会社である株式会社ドバイワールドと、傘下の企業が抱える債務の返済延期を求める発表を行った。これを受けて米国の格付け会社が、債務不履行にあたる可能性を指摘したことで、ドバイに投資していた世界の金融機関に信用不安が広がった。
特に英国をはじめとした欧州では、UAEへの融資残高が高く、欧州の銀行経営や経済への打撃は避けられないという見方から、外国為替市場でユーロを売り、円を買う動きが活発化した。また米ドルに関しても、景気回復が遅れるとの観測から売られ、円が米ドルに対して急伸した。結果として、米ドルは一時84円台、ユーロは一時126円台まで下がった。他にもダウ工業株30平均、FTSE100、日経平均も下がるなど、世界の株価にも影響を及ぼした。
ドバイでは政府系企業がパームアイランド、ザ・ワールドなどの人工島、世界一高いビルであるブルジュドバイ、世界最大規模のテーマパークであるドバイランドの建設を実施していた。
ドバイショックを受けて、同じアラブ首長国連邦のアブダビが、ドバイに対する100億ドルの支援を表明した。
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