MTN ( )とは?
MTNとは、スキームや使用通貨等について、多様な形態での発行を規定した1つのプログラム(MTNプログラム)に基づいて発行される債券のこと。普通社債のひとつで、中期社債ともいわれる。
MTNプログラムとは、社債発行により資金調達を予定している発行体が、あらかじめディーラー数社とMTN発行に関する基本契約を締結しておき、起債関係人との関係を包括的に定めておくことにより、発行限度枠で個別の債券を随時発行できるようにした契約のこと。
発行企業はあらかじめ設定した社債発行総額の範囲内で、条件を変えて何回でも債券を発行することができる。個々の発行の際には,通貨や発行額、年限、利率(固定または変動)、発行価格、償還価格などの条件をそれぞれ決めることができる。
MTNプログラムにより、発行の都度ディスクロージャー(発行する証券や発行者についての情報の開示)を行うことや、格付を取得する手間がなくなり、また、契約書や目論見書を事前に作成し、追補書類以外は発行毎に作成する必要がないため、プログラム設定以降は個別の発行コストが最小限になり、機動的な発行が可能となる。
発行体が、プログラムの発行限度額に達してしまった場合や、プログラムの範囲にはないような債券を発行希望の場合には、プログラムの増額手続きや変更手続が行われる場合もある。