定期昇給 ( ていきしょうきゅう )とは?
定期昇給とは、年齢や勤続年数を重ねるごとに、賃金の一定額が自動的に増える仕組みのこと。列的な制度で、グラフにすると右肩上がりのカーブを描く。賃金制度として明確化している場合は、「定期昇給制度がある」という。
1歳年をとったら、1年先輩の給料と同額をもらうことができるという制度で、万が一、定期昇給が凍結された場合は、実質的には一時的賃下げを意味する。また、定期昇給が制度化されていない場合、定期昇給に相当する部分を交渉で確保しなければ、個別賃金水準が低下することを意味する。
定期昇給に上積みされる賃金水準全体の底上げは「ベースアップ(ベア)」と呼ばれ、個人別の賃金の引き上げは定期昇給とベースアップで構成されているといえる。
長らく、日本の労使慣行の中で定着し、年功序列賃金の中の一システムであったが、1990年代以降見直す企業が相次ぎ、民間企業で定期昇給が賃金制度として労使で合意しているところは、現在では少ないとみられている。