垂直統合 ( すいちょくとうごう )とは？
垂直統合とは、生産工程の異なっている企業が統合して、業務内容の範囲を広げること。例えば、製品の生産だけをしていた企業が販売会社と提携、合併、買収などによって業務の範囲を広げる。
垂直統合をすることで、生産工程を総合的にコントロールできるようになるため、経営を効率化させたり、競争手段の幅を広げたりすることができる。
複数の企業によってある製品の製造工程が構成されている場合、工程が先の企業と後の企業との間で卸値などを巡って牽制がおこり、製品を安定供給に支障をきたしたり、中間コストが上がったりするという問題が起きることがある。製品の安定供給や中間コストの削減に垂直統合は有効となる。
製造から販売までを垂直統合して一社で実施することをSPAといい、主にアパレル業界で多くみられる業態となっている。また、小売業者や卸売業者が生産を管理するプライベートブランドも垂直統合によって実現している。
垂直統合に対して、同業種の企業が規模の経済を高めるために統合することを水平統合という。