上層吸引価格設定 ( じょうそうきゅういんかかくせってい )とは？
上層吸引価格設定とは、上層吸引価格設定とは生産者が新製品を市場に出す際に、製品の価値を高めるため、あるいは開発コストや販売促進費を早い段階で回収するために、価格を高く設定することを指す。上澄み吸収価格設定ともいう。ターゲットとする顧客層は価格へのこだわりが少ない高所得者で、そこへ高価格の新製品を送り込み市場を形成する。この価格設定で好調な売り上げを記録すると、企業は開発コストや販売促進費を短期間で回収することができ、さらには高価な製品のイメージを得ることができるために高い利益を得られる。その分、一般大衆への浸透は遅くなるが、投資を回収した後は大量に生産することができ、それに伴い価格を下げて中所得者層へも市場を拡大していくことができる。ただし高い価格を設定するには、競合する他社が容易に模倣できるような製品では消費者を奪い合うことになり、短期間で投資を回収することはできなくなるため、高所得者からのニーズがあるうえで、高い価格がつけられるだけの性能や革新的な技術が必要である。