ユーロ市場 ( ユーロしじょう )とは?
ユーロ市場とは、自国市場以外で取引される通貨の国際金融市場のこと。ユーロとは欧州のことであるが、ユーロ市場の起源が欧州であることからこのような名前になっている。通貨のユーロとは関係ない。
自国以外の金融機関に預けられた当該通貨、非居住者によって保有されている当該通貨をユーロマネーといい、ユーロマネーを対象にした各種の取引で構成されている市場をユーロ市場という。発行国の外(オフショア市場)で取引される通貨のことはユーロカレンシーといい、ユーロ円やユーロドルなどがある。例えば、日本以外の金融機関に預けられている円はユーロ円である。ユーロ市場は主として、銀行間の資金調達や運用市場であるユーロ預金市場と、対顧客運用の場であるユーロ貸付市場、またユーロ債券市場からなる。ユーロ市場が誕生した背景には、米ソ関係の冷却を背景に、東欧圏の銀行が米国の銀行に預けていたドル資金をヨーロッパの銀行に預け替えたことや、1957年のポンド危機に際し、英国の銀行がドルで資金調達を行なったことなどがあげられる。
ユーロ市場での取引は、国内市場と比較して規制が緩やかであるため発展してきている。