ハラルビジネス ( )とは?
ハラルビジネスとは、イスラム教徒(ムスリム)に対して商品やサービスを提供するビジネスのこと。ハラル(Halal)とは、アラビア語で「許されたもの」を意味し、イスラム教の教義に従っていることを表す。ハラルを証明するものとして、各国のイスラム団体が認定するハラル認証があり、ムスリム向けにビジネスを展開する上ではハラル認証の取得が必須とされる。
イスラム教では、豚肉や酒が禁じられており、食品などへの使用が一切認められない。また、食品の調理方法に関しても、禁じられた食材を調理した器具の使用が認められていないほか、鶏肉や牛肉の処理方法、製品の運搬に至るまで様々な規則が決められている。これらの規則をクリアし、ハラル認証を取得した商品をムスリム圏に輸出したり、来日したムスリム観光客に提供することがハラルビジネスである。
しかし、ハラル認定は製造から流通に至るまで細部にわたる厳しい基準があるほか、各国で規格が異なるなど、日本の企業や飲食店、ホテルなどの宿泊施設がすぐに対応することは難しく、ハラルビジネスへの参入障壁となっている。
2013年にムスリムが多い東南アジア圏の訪日ビザの発給要件が緩和されたことで、ムスリムの来日観光客が増加し、対応する商品がサービスが求められるようになった。