コーズリレーテッドマーケティング ( )とは?

コーズリレーテッドマーケティングとは、製品の売上によって得た利益の一部を社会に貢献する事業を行っているNGOなどの組織に寄付する活動を通して、売上の増加を目指すというマーケティング手法。企業の社会的責任を重視したマーケティングの一例。企業は社会貢献事業への積極的な姿勢を示すことで、その事業への資金を集めることができるだけでなく、企業のイメージ向上やステークホルダーからの評価なども期待でき、NGOなどの組織は資金獲得と活動の認知を高めることが期待できる。実例としてはアメリカンエキスプレス社の申し込み手数用や取引額に応じて寄付するものなどが挙げられる。同社は1980年代初めにカードを使うと自由の女神を修復する事業に寄付されるというキャンペーンを行い、コーズリレーテッドマーケティングへの注目を高めた企業でもある。その他にも、マクドナルドが行っているビックマック1個につき1ドルを寄付するといったものや、エイボンによるピンクリボンがついた製品の売上を一定額で寄付するといった例などがある。

近年では企業の社会的責任への関心の高まりを背景に、このコーズリレーテッドマーケティングに取り組む企業は増えている。そのため企業側には企業のイメージや活動内容との合致度合いや、消費者がどの程度関心を持っている社会的課題なのかなどを考慮することが求められている。ちなみに売上の向上を最終目標とせず、企業自身が主張したいことへの社会的な関心を高めることを最終目標とするプロモーションをコーズプロモーションという。

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