コンシューマリズム ( )とは?

コンシューマリズムとは、生活者にとっての利益を優先させる理念のこと。生活者がより充実した暮らしを送ることを求める理念であり、一般的には値上げに反対するなど経済面における充実を求める消費者運動とは区別される。

この理念が消費者に広く浸透していった背景には、製品区別化や計画的陳腐化、あるいは誇大広告などによる組織の消費者操作や、企業と消費者間にある情報のギャップ、公害などの環境問題があげられる。

1960年代初頭に起こったとされ、この理念を明確にした人物としては1962年に消費者の4つの権利宣言をしたアメリカ大統領のジョンFケネディが有名である。彼は、消費者には安全である権利、知らされる権利、選択する権利、意見を反映させる権利の4つの権利があるとした。これらの権利を侵害する組織への告発や主張がコンシューマリズムから起こる運動である。具体的には訴訟や不買運動などが行われる。

また、アメリカの弁護士ラルフネーダーは1960年代後半にGM社のブレーキ欠陥による欠陥車問題を深く追及して、コンシューマリズムが発展する契機を作ったとされている。

このコンシューマリズムの高まりに対して、企業では消費者への窓口設置やPRの充実、国においては消費者を守る法律の制定や消費者センターの設置などの対策が行われている。

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