財務制限条項 ( ざいむせいげんじょうこう )とは?
財務制限条項とは、金融機関が企業に融資する際に付与される条件のひとつで、経常利益など融資先企業の経営状態を示す指標を設け、一定の基準を下回った場合に、企業は期限の利益を失い、即座に受けた融資金額を一括で返済しなければならない条件のこと。
融資取引のコベナンツと呼ばれる約款の代表的なもので、単にコベナンツと言ったときに、財務制限条項のことを指すことがある。金融機関にとっては、融資先が倒産して貸し倒れになるリスクをあらかじめなくすための対策となっている。
財務制限条項には、純資産を指標とする純資産維持条項、営業利益や経常利益などを指標とする利益維持条項、預金額を指標とする現預金維持条項等がある。
コベナンツには財務制限条項のほかに、格付維持条項、報告情報提供義務条項、資産譲渡制限条項などがある。コベナンツはリスクの算定が適切でなければ費用に見合った成果を得ることができないため、最初の段階でのリスクの算定は慎重にする必要がある。コベナンツは、中小企業向けの無担保の融資の分野で活用される傾向にある。
関連用語
- シンジケートローン 【syndicate loan】
- コベナンツ 【約款】
- SPC 【特別目的会社】
- 銀行 【bank】
- ファイナンス 【finance】
- 事業
- 金融機関 【banking facility】
- コミットメントライン 【commitment Line】
- 証券化 【資産の流動化】
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